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求人検索エンジンとは?Indeed、求人ボックス、スタンバイの違いと活用方法

求人検索エンジンとは?Indeed,求人ボックス,スタンバイの違いと活用方法

近年、企業の採用活動において求人検索エンジンの活用が注目を集めています。しかし、「求人検索エンジンと求人サイトは何が違うの?」「求人検索エンジンごとの違いがわからない」と感じている方も多いでしょう。

求人検索エンジンは、求人サイトとは大きく異なるため、効率的な採用活動を進めるためには、特徴や仕組みを正しく理解する必要があります。

そこで今回は、求人検索エンジンの基本から、主要求人検索エンジンのIndeed、求人ボックス、スタンバイの違いまで解説しますので、ぜひ参考にしてください。

求人検索エンジンとは?

求人検索エンジンとは、インターネット上の求人情報を集めて検索結果に表示するWebサービスを指します。検索エンジンといえば、GoogleやYahoo!が有名ですが、それらの求人版と言えばイメージしやすいでしょう。

ここでは、求人検索エンジンの特徴、仕組みについて詳しく説明します。どのようなサービスなのかをしっかりと理解した上で自社に適した求人検索エンジンを活用していきましょう。

求人検索エンジンの特徴

求人検索エンジンを一言で表すと、「求人に特化した検索エンジン」のことです。Google検索エンジンのように、検索ボックス内に任意の情報を入力すると、それに該当する求人が瞬時に表示されます。

例えば、求人検索エンジンのIndeedでは、「キーワード」と「勤務地」を入力して求人検索を行います。参考までに以下の条件で検索してみましょう。

  • キーワード:営業 不動産 土日休み
  • 勤務地:東京都 23区

すると、関連性が高いと判断された4,064件の求人がヒットしました。(2023年5月14日時点)

求人検索エンジンはインターネット上に存在する求人情報を自動的に収集します。具体的には、次のようなような情報が挙げられます。

  • 企業のホームページや採用サイト内に掲載されている求人情報
  • 求人サイトに掲載されている情報
  • ハローワークに掲載されている情報
  • 求人検索エンジンに直接掲載した求人情報

そのため、求職者は複数の求人サイトに登録したり、いくつもの企業ホームページにアクセスしたりする必要がないため、自分の希望にあった仕事を効率的に探せます。

また、求人検索エンジンによっては、企業の口コミなども閲覧できるため、応募時と入社後のイメージの乖離を抑えることにも役立ちます。

求人検索エンジンの仕組み

求人検索エンジンは、検索ユーザー(求職者)が入力したキーワードに関連した求人情報を瞬時に検索結果として表示します。

求人情報を収集する方法としては、「クローリング」と「直接投稿」の2種類があります。それぞれの違いは次のとおりです。

クローリング

クローリング(Crawling)とは、「サイトクローラー」と呼ばれる自動収集プログラムが、Webサイトを定期的に巡回して情報を収集する仕組みで、検索エンジンの要ともいえる機能です。

求人検索エンジンにおけるクローリングでは、企業の採用ホームページや求人サイトが掲載している求人情報など、Web上に存在するあらゆる求人情報を自動的に収集します。

どこまでの情報を求人情報として扱うかは、求人検索エンジンによって異なります。求人検索エンジンにとって最も重要な価値は、検索ユーザー(求職者)が求めている仕事情報を表示し、マッチングを最大化することです。

もし、求職者にとって関連が薄い求人や、質の低い求人情報ばかりが表示されてしまえば、いずれ求職者はその検索エンジンを使わなくなります。そのため、検索エンジンごとに掲載条件が設定されており、条件を満たした求人情報だけが掲載される仕組みになっています。

直接投稿

直接投稿は、求人検索エンジンに直接求人情報を掲載する方法です。つまり、一般的な求人広告サイトに求人を掲載するのと同様に、求人票をイチから作成して掲載手続きを行います。

直接投稿はクローリングと異なり、募集職種の求人情報をすべて手入力で作成する必要がありますが、求人作成・停止をいつでも自由に行えます。また、求人情報を無料掲載することもできますが、より目立つ位置に表示されるスポンサー枠への有料掲載も可能です。

とりわけ求人検索エンジンはインターネット上で自動的に情報を収集するため、掲載求人数が非常に多く、業界・業種によってはなかなか目に留まらないケースもあります。有料掲載を行うことで、よりたくさんの求職者に自社の求人情報を届けることが可能です。

求人検索エンジンを活用するメリット

求人活動の中心だった求人サイトへの広告掲載と比較して、求人検索エンジンを活用することは具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。

求人検索エンジンを活用する主なメリットは次の3つが挙げられます。

  1. 採用コストを抑えられる
  2. 求人情報の掲載・停止が自由
  3. 掲載後の効果検証・改善が可能

それぞれのメリットについて、詳しく解説します。

採用コストを抑えられる

採用コストとは、企業が人材を採用するにあたって、全体を通して発生した費用を指します。労働人口が減少する中、採用コストは年々増加傾向にあり、多くの企業にとって大きな負担となっています。「就職白書2020」によると、2019年度の新卒採用コストは1人あたり93.6万円、中途採用コストは103.3万円にものぼります。

採用コストの中でも特に負担が大きいのが、求人広告の掲載費用や人材エージェントの紹介費用といった、「企業外で発生するコスト(外部コスト)」です。特に中小企業では、いかに外部コストを抑えるかが経営の上でも重要となります。

そのなかで、求人検索エンジンを利用すれば無料から掲載が可能です。自社の採用ホームページに掲載している求人情報をクローリングさせれば、求人作成の手間も省けるでしょう。

また、多くの求人検索エンジンでは「クリック課金制」となっています。つまり、求職者からクリックされた分しか費用が発生しないため、広告費が無駄にならないことも大きなメリットです。

採用コストについて詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。

求人情報の掲載・停止が自由

求人検索エンジンでは、WEBの管理画面上で求人情報を作成したり、停止したりすることが可能です。

一般的に求人サイトへ掲載する場合は、サイト運営者や広告代理店を通して掲載・停止手続きを行ってもらう必要があります。

さらに、求人サイトでは掲載開始タイミングや締め切りが設定されている場合が多く、「従業員が辞めてしまい今すぐ募集を出したい!」といった場合でも、少なからず数日〜1週間ほど待たなければなりません。

その点、求人検索エンジンでは基本的に24時間365日掲載できますし、さらに採用が完了した求人は、いつでも掲載停止できるのは非常に使い勝手が良いといえます。

掲載後の効果検証・改善が可能

求人検索エンジンによっては、掲載した求人情報の効果測定に役立つ「効果分析機能」が備わっています。求人ごとの閲覧数、クリック数、応募数などのデータを確認できるため、どの求人の効果が高かったかを一目で把握可能です。

さらに、過去のデータとの比較もできるため、掲載時期や募集条件、求人文面による効果の違いを分析できます。検証と改善を繰り返すことで、応募者の質が上がるなど自社の採用力を高めることにもつながります。

求人検索エンジンのデメリット

求人検索エンジンは、さまざまなメリットがありますが、一方で利用する前には念頭に置くべき注意点も存在します。主なデメリットとしては、次の3つが挙げられます。

  1. クローリング基準を満たす必要がある
  2. 定期的に求人情報を更新する必要がある
  3. 正しい運用ノウハウの習得が必要

それぞれのデメリットについて詳しく解説します。

掲載基準を満たす必要がある

求人検索エンジンには掲載基準が設けられています。クローリングにしろ直接投稿にしろ、掲載基準を満たしていない場合は掲載されません。

求人検索エンジンの目的は、求職者と企業のマッチングを最大化することであるため、求職者にとって不利益な情報と判断された場合は掲載対象外となります。また、クローラーが求人情報と正しく判断できない場合も掲載されません。

具体的には、労働基準法に抵触していたり、仕事内容や雇用条件が不明瞭だったりする場合は、掲載対象外となります。また、業種・職種によっても一定の条件を満たす必要があるため、事前に掲載条件を確認して求人情報を作成する必要があります。

Indeedの掲載基準を知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

定期的に求人情報を更新する必要がある

求人検索エンジンでは、検索を利用する求職者に最適な仕事情報を提供するため、新鮮な求人情報を優先して表示します。例えば、1ヶ月以上前の求人情報はすでに採用が決まっている可能性が高いため、表示順位が下がったり非掲載になったりする場合があります。

そのため、採用が決まっていない職種がある場合は、定期的に求人情報を更新する必要があります。求人情報を見直して再度掲載手続きを行うことで、新着情報として検索エンジン上に表示されるようになります。

ただし、求人掲載・停止を繰り返して、意図的に新着に上げる行為は禁止されています。ペナルティ(利用停止など)を受ける可能性も高いため、やらないようにしましょう。

正しい運用ノウハウの習得が必要

求人検索エンジンで効果を高めるには「正しい運用ノウハウ」が欠かせません。また、ノウハウがあっても社内リソースが足りず、継続的な運用ができない場合は、思うように効果が得られないこともあります。

自社のどこに課題があるのか、広告予算はいくらに設定すれば良いのか、求人情報のどの部分を見直せば良いかなど、自分たちで検証・改善を繰り返していく必要があります。

求人検索エンジンは、上手く活用すれば採用コストを抑えて効率的に候補者を集められますが、一方で闇雲に利用した場合、無駄に広告費が発生してしまったり、応募があっても面接・採用に至らなかったりするケースも少なくありません

より効果的な運用をするためにも、運用担当者を配置し、継続的に検証と改善を行うなどの体制構築が必要です。

Indeed、求人ボックス、スタンバイの違いとは

求人検索エンジンは、数多くのサービスが存在しています。中でも、主要な求人検索エンジンとして、「Indeed」「求人ボックス」「スタンバイ」が挙げられます

それぞれの違いを下記の表にまとめていますので、ぜひ参考にしてください。続いては、各サービスの特徴について詳しく解説していきます。

Indeed求人ボックススタンバイ
クローリング
掲載方法・直接投稿
・クローリング
・XMLフィード
・直接投稿
・クローリング
・XMLフィード
・クローリング
・XMLフィード
有料掲載クリック課金制:15円〜1,000円
※手動設定不可
クリック課金制:25円〜1,000円クリック課金制:20円〜1,000円
※正社員は30円〜
無料掲載
月間利用者数
(国内)
4,000万人以上800万人以上1000万人以上
求人掲載数
(国内)
不明
※毎月520万件以上の新着求人追加
1000万件以上1000万件以上
運営会社Indeed Japan株式会社株式会社カカクコム株式会社スタンバイ

Indeed

<特徴>

Indeedは、世界最大規模の求人検索エンジンです。その影響力は国内でも圧倒的で、月間ユーザー数は4000万人以上と、他の求人検索エンジンを大きく引き離す圧倒的シェアを誇ります。

Googleなどの検索エンジンでのSEO(検索エンジン最適化)にも強く、「◯◯ 求人」と検索すると、多くのキーワードでIndeedが検索結果1位に表示されます。

求人検索エンジンの草分けとも言える存在ですが、設定や操作性がやや複雑で、使いこなすには正しい知識の習得と経験が必要です。そのため、初めてIndeedを使う場合は「扱いが難しい」と感じる方も少なくありません。

<料金>

Indeedはクローリング・直接投稿いずれも無料から掲載できますが、より効果を高めたい場合は、スポンサー枠に有料掲載も可能です。

有料掲載は1クリックあたり15円〜1,000円で入札されますが、2023年4月より手動での単価設定が不可となりました。有料運用の際は、1日単位・月単位の上限予算を設定し、Indeedによる自動運用になります。

求人ボックス

<特徴>

求人ボックスは、「食べログ」や「価格.com」などを運営する株式会社カカクコムが運用する求人検索エンジンです。月間800万人以上が利用するため、効果的に求職者にアプローチできます。

飲食ポータルサイトではおなじみの食べログを運営する企業が開発しているだけあって、使い勝手が優れており、求人検索エンジンの活用が初めての採用担当者でも、すぐに求人掲載を開始できます。

また、機能が充実したダッシュボードを使うことで、求人広告の反響状況をリアルタイムに検証できるため、スピーディに効果改善を図れます。

<料金>

求人ボックスは、クローラーによる「クローリング」と、管理画面上で求人票を作成する「直接投稿」での掲載が可能です。

どちらも無料から掲載できますが、目に留まりやすい広告枠に有料掲載も行えます。さらに、手動運用と自動運用の使い分けができ、手動の場合は1クリックあたり25円〜1,000円の範囲で設定できるため、より柔軟な運用が可能です。

自動運用の場合は、1日あたり500円から設定できるため、無駄なく効率的な運用が可能です。

スタンバイ

<特徴>

スタンバイは、「ビズリーチ」を運営するビジョナル株式会社と、国内最大級ポータルサイト「Yahoo!JAPAN」を運営するZホールディングス株式会社の合弁会社「株式会社スタンバイ」が運営する求人検索エンジンです。

スタンバイはYahoo!と連携しているため、掲載された求人がYahoo!の検索結果に表示されやすくなります。国内ではYahoo!の利用者が多いため、より多くの求職者に見てもらえる可能性があります。

<料金>

スタンバイも無料掲載のほか、有料掲載が可能です。有料の場合は、クリック課金制となっており、1クリック20円〜1,000円で設定できます。ただし、アルバイト募集と正社員を含む募集では、クリック単価の下限が異なるため注意しましょう。

利用するべき求人検索エンジンは?

求人検索エンジンにはいくつかの種類が存在するため、「どれを選べば良いかわからない」「おすすめの求人検索エンジンはどれ?」と悩まれる方もいるかと思います。

結論としては、「運用リソースに余裕があれば全て活用する」ことです。なぜなら、求人検索エンジンは無料から掲載出来る上、ほとんどがクリック課金制のため、クリックされた分しか広告費が発生しないためです。お店でいえば、入り口を増やすことでより多くの方に来店してもらえることになります。

一方、複数の求人検索エンジンを活用することで、管理が煩雑化する可能性が高まります。例えば、求人情報を変更したり掲載停止したりする場合、利用している全ての求人検索エンジンで設定しなければなりません。

万が一、どれかの求人検索エンジンで変更が漏れた場合、誤った情報を求職者に届けることになり、企業としての信頼低下につながる可能性もあります。

もし運用面に不安があり、どれかに絞る場合は、「Indeed」がおすすめです。利用者数が多いため、求人検索エンジンの効果を実感しやすいでしょう。

また、効率的に求人検索エンジンを使った採用活動を行うのであれば、ATS(採用管理システム)の導入も検討してみてください。ATSを使えば、1つの管理画面で変更した情報が連携している検索エンジン全てに自動的に反映されます。

これら3つの求人検索エンジンは、多くのATS と連携しています。連携するATSを使うことで、ATS上で作成された求人を自動でIndeed、求人ボックス、スタンバイなどへ掲載することが可能です。

まとめ

採用コストが増加傾向にある近年では、求人広告コストが企業利益を逼迫しています。中には、人手不足倒産に陥るケースもあるため、最悪なシナリオを避けるためにも、採用活動の見直しは欠かせません。

求人検索エンジンを活用すれば、自社の採用ホームページを求人広告代わりに活用することや、クリック単価の設定により無駄なく効率的な採用活動を行えます。求人検索エンジンの特徴や使い方を理解し正しく運用することは、採用コストを抑える鍵になります。

しかしながら、求人検索エンジンを使いこなすには、正しいノウハウと運用リソースが欠かせません。手軽に求人検索エンジンを活用したい場合は、ATSを導入することで業務負担を抑える事が可能です。


<記事監修:高橋 洋介>

リクルートと広告代理店にて求人広告営業に従事。主に中小企業を中心としたアルバイト・中途社員の採用支援を行う。在職中にGCDFキャリアカウンセラー、国家資格キャリアコンサルタント資格も取得。独立後はフリーランスとして企業の採用実務支援から、Webマーケティング支援など幅広く活動している。