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Indeedの仕組みと無料で掲載する方法とは?効果を上げるポイントを徹底解説!

Indeedの仕組みを徹底解説!無料で効果を高めるコツ

「Indeedはなぜ無料で求人を掲載できるの?」
「Indeedに求人を掲載したけど効果がない」

このような疑問やお悩みをお持ちではありませんか。今や採用活動において、Indeedの活用は欠かせません。しかし、Indeedで効果を上げるにはノウハウが求められます。

Indeedの仕組みを理解することで、無料でも効果を高めることが可能です。今回はIndeedの効果を上げるためのポイントを徹底解説します。

そもそもIndeedの検索の仕組みとは

Indeedの仕組みを徹底解説!無料で効果を高めるコツ-1
出典:Indeed公式サイト

Indeedは月間求人数520万件、月間利用者数4,100万人以上を誇る国内トップクラスの求人サービスです。

Indeedは一般的な求人サイトとは仕組みが大きく異なります。そのため、Indeedで効果を高めるには、まずはIndeedの仕組みについて正しく理解することが必要です。ここではIndeedとは、そもそもどういったサービスなのかについてかんたんに解説します。

Indeedは求人に特化した検索エンジンのこと

Indeedは一般的な求人サイトとは異なり、「求人に特化した検索エンジン」です。Googleの求人版といえばイメージが湧くのではないでしょうか。

一般的な求人サイトの場合は、人材を採用したい企業が求人サイト運営者に対して費用を支払って求人広告を掲載します。

それに対して求職者側は、自分が希望する職種や業界の仕事を探すために、複数の求人サイトに登録するなど、それぞれ使い分ける必要があります。

一方、Indeedの場合は検索エンジンなので、WEB上で公開された求人情報を自動的に収集してくれます。求職者は複数の求人サイトへ登録することなく、Indeed上で「キーワード」と「勤務地」さえ入力すれば、その条件に合致した求人情報を瞬時に集めることが可能です。

クローラーが求人情報を自動で収集する

Indeedでは「Webクローラー」と呼ばれるボットがインターネット上から求人情報を収集してくれます。この収集手法を「クローリング」と呼び、Indeed運用において重要な仕組みです。

クローリングの対象は、企業の採用ホームページや求人サイトの情報、ハローワークの求人票など、求人情報に関連するもの全てです。

よく企業担当者が「Indeedに載せた記憶がないんだけれど、自社の求人が掲載されているようだ。」という声を聞くことがありますが、それはIndeedが採用ホームページの情報を読み込んでいるためです。

Indeedを無料で掲載できる理由

Indeedは無料で求人を掲載することができます。一般的な求人サイトでは、数週間で数万円〜数十万円もの掲載費用がかかるため、とりわけ中小企業にとっては求人広告費の負担は大きいものです。

そうした中で、なぜIndeedは無料で掲載できるのか疑問に感じる方も多いでしょう。ここではIndeedが無料で掲載できる理由を解説します。

世界中の求職者と企業のマッチングを実現するため

Indeedは2004年にアメリカで誕生しました。現在では、世界60カ国以上でサービスを展開し世界トップクラスの採用サービスへと成長しました。Indeedでは、設立当初から「We help people get jobs(人々の仕事探しのお手伝いをする)」というミッションを掲げています。

このミッションこそがIndeedの姿勢を表しています。求職者は面倒な会員登録をしなくても、求めている求人情報をすぐに探すことができます。検索窓に「キーワード」と「勤務地」を入力するだけのシンプルな設計なので、パソコン操作が苦手な方でもかんたんに利用できます。

そして、Indeedはクローラー技術を用いてインターネット上の求人情報を収集し、情報を整理することに成功しました。Indeedを使えば複数の求人サイトを使わずとも、あらゆる求人情報を探すことができます。

その結果、現在では世界最大級の採用プラットフォームとして、毎月2億5000万人以上がIndeedを利用しています。私たちが何か調べ物をするときにGoogleで検索するのと同じように、仕事探しをするときにIndeedで探すというのがスタンダードになっています。

一部の企業が支払う広告費でまかなっているため

Indeedでは無料で求人広告を掲載できますが、より効果を高めるために「スポンサー求人」という有料プランを活用することも可能です。Indeedのスポンサー求人は、求人情報がクリックされた時のみ広告費用が発生する「クリック課金制」となっています。

スポンサー求人を利用することで、求人が表示されやすくなるため、応募者の増加が期待できます。そのため、採用を急ぎたい企業や、無料掲載では充分な効果が得られていない企業は、スポンサー求人を利用しています。

Indeedの仕組みを徹底解説!無料で効果を高めるコツ-2
出典:Indeed公式サイト

つまり、無料でたくさんの求人情報の検索が出来るようにすることで、多くの求職者が集まるようになります。そして、その集まった求職者に対して、自社の求人をよりアピールするために有料プランを利用してもらうという仕組みなのです。

ここまでは、Indeedを理解するために検索の仕組みや無料の理由についてご説明してきました。ここからはIndeedで効果を上げる方法をポイントを絞って解説していきます。

Indeedの仕組みを詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。

求職者に興味を持ってもらうためのポイント5選(求人作成・書き方など)

Indeedで求人を探すには、検索窓に「キーワード」と「勤務地」を入力することで該当する求人情報が表示されます。そのため、Indeedで効果を高めるには、いかに検索結果で表示させるかが鍵となります。

ただし、いくら求人が表示されても、内容が魅力的でなければ応募を増やすことはできません。ここでは、Indeedで表示回数と応募数を増やすためのポイントを解説します。

1.Indeedの掲載基準を遵守すること

Indeedでは掲載基準が設けられており、その基準を満たしていない場合はIndeedに表示されません。もし、自社の求人がそもそもIndeedに掲載されていない場合は、掲載基準を満たしているか確認しましょう。

特に採用ホームページをIndeedにクローリングさせる場合は、いくつかの条件を満たす必要があります。例えば、会社紹介のホームページ内に採用情報ページを作る際は、Indeedが定める条件に沿って作成する必要があります。

2.職種名に余計な文言を記載しないこと

Indeedで検索をすると、職種名が最も目立つ位置に表示されます。そのため、職種名に目立たせるための記号やキーワードを入れたいと考える方も多いでしょう。

しかし、Indeedでは職種名に余計な文言や記号の記載を推奨しておらず、場合によっては非表示になってしまうケースがあります

例えば次のような職種名が該当します。

例:【完全週休2日制】残業少なめ★9割が未経験スタートの営業スタッフ大募集!

また、クリックを誘発させるような職種名は求職者に不信感を与える可能性もあり、逆効果です。職種名には余計な文言を記載しないようにしましょう。

ただし、仕事内容が具体的にイメージできるような職種名であれば問題ありませんし、他社との差別化にもなります。

<よい職種名の例>

  • 優しい店長のコンビニ販売スタッフ
  • リモートワーク可のカスタマーサクセス担当者
  • 中小企業向け人事コンサルタント

<質の低い職種名の例 >

  • 構内作業員(即日採用!日払いOK!)
  • 自動車整備士、高時給1500円、今なら入社祝金あり
  • WEBマーケティング担当 – 即日採用、今すぐご応募ください!

3.法律に違反していないこと

Indeedで求人を作成する際は、当然ながら労働基準法などの法令違反をしていないか注意しましょう。事実と異なる情報を提供したり、誤解を招くような文言は後々トラブルに発展する可能性もあります。

また、2022年10月から職業安定法が改正され、求人情報の的確な表示が義務付けられました。この改正により、違反をした場合は改善命令等の対象となります。(職業安定法5条の4)

例えば、次のような書き方は違反対象になりますので注意してください。

  • 性差別表現:女性(男性)のみ募集、主婦歓迎 など
  • 年齢差別表現:30歳まで、50代以上不可 など
  • 特定の人を差別・優遇する表現:外人不可、県内在住者のみ、身長180cm以上 など

詳細は厚生労働省の情報もあわせてご覧ください。

4.求職者に費用負担が発生しないこと

Indeedでは求職者に費用負担が発生する求人は、掲載不可とされています。例えば、入社後に自腹で外部研修を受けさせたり、業務に必要な備品や制服を購入してもらう場合は掲載が出来ません。

また費用負担があることを記載せずに応募を集めたとしても、入社後に「そんな話は求人に書かれていなかった」とトラブルに発展する可能性が高いでしょう。場合によっては虚偽の募集とみなされ、法令違反に問われる可能性もあります。

5.求人募集ではない掲載をしていないこと

Indeedでは求人募集ではない広告の掲載を禁止しています。例えば、フランチャイズオーナー、代理店オーナー、一人親方、協力会社などは求人募集とはみなされず、無料・有料問わず掲載できません。

正社員、アルバイト・パートといった雇用契約を交わすものか、一部の業務を委託する業務委託であることが必要です。

また、業務委託でも完全歩合制の場合はIndeedの無料掲載ができません。例えば、歩合制のデリバリー配送ドライバーや、フルコミッションの営業などの場合は、スポンサー枠での掲載が必須となります。

検索で上位表示されるポイント5選(キーワード、ページ評価への対応など)

Indeedに求人が掲載されても、たくさんの求人の中に埋もれてしまえば、思うような効果は得られません。スポンサー枠に掲載して有料運用をすれば、上位に表示されやすくなりますが、採用コストが増加してしまいます。ここではお金をかけずに上位表示させるポイントを紹介します。

1.キーワードスタッフィングをしていないこと

キーワードスタッフィングとは、多数のキーワードを意図的に含めることです。職種名や本文中に過剰にキーワードを詰め込み過ぎてしまうと、Indeedに掲載されなくなる可能性があります

また、意味のないキーワードの羅列は、求職者が見辛くなるだけでなく、不誠実に感じられてしまい、応募率が下がってしまいます。キーワードスタッフィングの例としては次のようなものがあります。

<検索ワード>

#正社員  #アルバイト #パート #短期 #日払い #高収入 #新着 #オープニング #男性活躍中 #女性活躍中 #20代 #30代 #若手 #人気求人 #未経験歓迎 #経験者歓迎 #大手企業 #安定企業 #東証上場 #接客スタッフ #販売スタッフ #接客販売 #営業

Googleの検索順位で上位表示を狙うSEO施策でも、数十年前は「キーワードを詰め込むと上位に表示されやすくなる」とも言われましたが、検索の仕組みは日々変化しており、現在では逆効果です。

小手先のテクニックに頼るのではなく、「採用すべきターゲットは誰で、その人はどういった思考で仕事選びをしているのか、そのためにどんな情報を提供すべきか」といったマーケティング視点を持つことが大切です。

キーワードを入れる際は、単に羅列するのではなく、キーワードを含めた自然な文章を記載するようにしましょう。

2.掲載不可職種に該当しないこと

Indeedでは掲載できない求人情報があります。掲載前には必ずIndeed側で掲載審査が行われるため、そこで不適切と判断された場合は掲載ができません

【掲載できない求人情報】

  1. 法律に抵触する、または求職者に犯罪をそそのかすもの
  2. 他人の権利を侵害する内容を含んだもの
  3. その他、当社が不適切と判断したもの

具体的な掲載不可職種には次のようなものがあります。

  • 転売ビジネス・ECショップ運営に関する在宅勤務の求人
  • 成人向けサービスに関わる求人
  • 連鎖販売取引関連(マルチ商法、ネットワークビジネスなど)

この他にも、Indeedではいくつかの例を紹介していますので、詳しくは公式ページをご覧ください。

3.勤務地以外の地域へ求人情報を掲載していないこと

Indeedでは、正確な勤務地以外に掲載がされている求人はポリシー違反と見なされ非掲載となります。

例えば、

  • 九州勤務の案件を東京都内で募集する
  • 沖縄のリゾートバイトを日本全国で募集する
  • 実際の勤務地と異なる近隣の市区町村で募集する

といったように、意図的に実際の勤務地と異なる場所を設定している場合は、掲載不可となりますので注意が必要です。

4.求人情報が重複していないこと

Indeedでは同一企業が同じ案件の求人を複数掲載している場合、いずれかまたはどちらも非掲載になる可能性があります。

例えば、勤務地と求人情報が全く同じで職種名だけ変えているケースや、職種名と求人情報が全く同じなのに勤務地だけ異なるケースは、同一求人と見なされ掲載不可と判定されることがあります。

また、採用ホームページからクローリングしている求人と、Indeedで直接掲載している求人で全く同じ内容で掲載している場合も、同一求人と見なされ非掲載になることがありますので注意しましょう。

運用におけるポイント3選(更新頻度、上位の同業他社の分析など)

Indeedで継続的に効果を上げるには運用が重要です。しかし、広告の運用と聞くと「難しそう」「具体的に何をすべきかわからない」と感じる方も多いでしょう。ここではIndeed運用におけるポイントを紹介します。

1.定期的に求人情報を更新する

Indeedに求人情報を掲載すると、左下に「掲載日」が表示されます。この表示が新しいほど効果が出やすくなります。また、掲載開始から1週間以内であれば「新着」のタグが付与され、検索結果に表示されやすくなります。

Indeedの仕組みを徹底解説!無料で効果を高めるコツ-4

しかし掲載開始日から期間が経つと、次第に効果が薄れてきます。なぜなら、求職者は常に最新の求人情報を求めており、古い求人情報は応募を避ける傾向があるためです。

そして掲載開始から1ヶ月以上経過すると、無料枠は自動的に非掲載になります。そのため、無料で掲載し続けるためには、定期的に求人情報を更新することが大切です。

ただし、意図的に新着求人に上げようとして、頻繁に更新を繰り返すとIndeedからペナルティを受けたり、求人掲載が不可となったりする可能性もありますので注意してください。

2.同じエリアの同業他社と比較する

Indeedで効果を上げるには、同じエリアの同業他社がどういった募集を出しているか定期的にチェックし、自社の求人と比較することが大切です。

求職者は常に複数の求人募集と比較検討しており、気になる求人があれば同時に応募しているケースも少なくありません。

そのため、常に他社との競争にさらされていると自覚することが大切です。その上で、他社に負けない条件や待遇を用意したり、求職者へ配慮したりする必要があります。

3.アナリティクスで分析する

Indeedでは管理画面から「アナリティクス」という機能を用いて、求人効果状況の可視化や検証を行うことが可能です。

アナリティクスでは主に以下のような項目を確認できます。

  • 表示回数、クリック率(クリック数)、クリック単価、応募開始率(応募開始数)
  • 一定期間におけるスポンサー費用

さらにスポンサー求人を掲載している場合は、1求人ごとのデータまでチェックできます。

また、アナリティクスデータはcsvファイルにエクスポートできるため、レポートの作成にも役立ちます。求人掲載後は効果状況を確認し、各指標の改善を図ることで効果を高めることができます。

Indeedの仕組みを徹底解説!無料で効果を高めるコツ-3

手軽にIndeedに掲載するならATS(採用管理システム)がおすすめ

Indeedの効果を高めるには、効果状況を分析しながら求人内容を見直したり、他社の求人と比較したりなど、継続的な検証・改善のサイクルが欠かせません。

しかし、それらをスピーディかつ的確に行うには、社内リソースの確保や正しい運用ノウハウが求められるため、実際には思うように進まないという企業も少なくありません。

そうしたときには、ATS(採用管理システム)の活用がおすすめです。ATSは、手順に沿って求人を作成するだけでIndeedの掲載基準に準拠した形で求人作成ができるほか、効果レポートなど便利な機能が備わっているため、採用担当者のIndeed運用の効率化に貢献します。

まとめ

今回はIndeed検索の仕組みと無料掲載でも効果を高めるためのコツを解説しました。Indeedを活用している企業の採用ご担当者様は、ぜひ今回の内容が参考になれば幸いです。

そしてIndeedで継続的に効果を高めるには、日々のきめ細やかな運用がとても重要です。しかし、深刻な人手不足がさけばれる中、どの企業も必死に効果改善を図るために創意工夫を行っているため、Indeed運用の難易度も増しています。

いかに改善のサイクルを短期間で回し続けられるかによって、時代の変化に負けずに採用力を高めることにもつながるでしょう。


<記事監修:高橋 洋介>

リクルートと広告代理店にて求人広告営業に従事。主に中小企業を中心としたアルバイト・中途社員の採用支援を行う。在職中にGCDFキャリアカウンセラー、国家資格キャリアコンサルタント資格も取得。独立後はフリーランスとして企業の採用実務支援から、Webマーケティング支援など幅広く活動している。